日本サッカー協会はシンボルマークに三足烏(サンソクウ)を採用している。三足烏は日本では一般的に八咫烏(ヤタガラス)と呼ばれる。八咫には大きいという意味があり、一般的に三本足とされている。採用されたのは1931年、デザインは彫刻家の日奈子実三氏。
八咫烏の採用を発案したのは、日本サッカー協会の創設に尽力した内野台嶺(漢学者)氏と言われ、学校(現筑波大学)の先輩であり、日本最初のサッカーチーム(ア式蹴球部)を創設するなど、日本でのサッカーの普及に尽力した中村覚之助氏の功績をたたえる意味があったのではないかとされている。
なぜ八咫烏だったのかは定かではないが、中村氏の出身地である和歌山県那智町浜ノ宮(当時)は、八咫烏に縁のある地域だったことが影響したとの指摘がある。例えば神武天皇が熊野(和歌山などの地域)の山中を通る際、八咫烏が道案内をしたとの日本神話がある。また熊野三山(熊野本宮大社・熊野速玉大社・熊野那智大社)には八咫烏が祭られている。
コメント