カルピスという言葉は、創業者である三島海雲(みしまかいうん)氏が”カルシウム”という言葉とサンスクリット語(古代のインドなどで使われた言語)の”サルピス”という言葉を合わせて作ったもの(造語)。カルシウムから”カル”を、サルピスから”ピス”を取った。CMなどで「カラダにピース」との表現があるが、そこから付けられたわけではない。
仏教(大般涅槃経)では牛乳を精製すると五つの味に変化し、次第に美味しくなるとの表現がある。これを五味と呼び、乳味(にゅうみ)→酪味(らくみ)→生酥味 (しょうそみ)→熟酥味(じゅくそみ)→醍醐味 (だいごみ)の順に美味しくなるとされる。サンスクリット語では最上の味である醍醐味(5番目)をサルピルマンダと呼び、次点である熟酥味(4番目)をサルピスと呼ぶ。
当初は醍醐味のサルピルマンダから2文字とったカルピルにすることも考えたが、あまり語呂が良くなく、仏教学者の渡辺海旭氏の提案もあり、また作曲家の山田耕筰氏から音声学的なお墨付きをもらい、熟酥味のサルピスが選ばれた。このような経緯(語呂的にサルピスを選択した)からか、アサヒグループホールディングス株式会社のホームページでは、サルピスの意味を最上の味と表現している。
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