お金が損傷（紙幣が破れたり燃えたり、硬貨が摩耗したり）した場合、一定の条件を満たせば日本銀行の本店や支店で交換（引き換え）してもらうことができる。正確には紙幣は『汚染、損傷その他の理由により使用することが困難となった』※通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律第８条もの、貨幣は『磨損その他の事由により流通に不適当となつた』※日本銀行法第４８条もの。
紙幣については表裏の両面が備わっていることを前提に、残っている面積が２/３以上の場合は全額、２/３未満２/５以上の場合は半額、交換できる。２/５未満しか残っていない紙幣は交換できない。ちなみに、燃えて灰になったものでもお金であることが確認できれば面積に含まれる。また損傷した紙幣が複数枚ある場合、同一のものだと確認できるものは足した面積とする。
硬貨（貨幣）については模様を認識できることを前提に、残っている量目（重さ）が、金貨については９８％以上、その他の硬貨については１/２を超える場合は全額、交換できる。９８％未満しかない金貨や１/２以下しかないその他の硬貨は交換できない。ただし、基準を満たさなかったとしても、災害などやむを得ない理由で損傷したものについては、模様の認識ができれば全額の交換が認められる。
この他にも細かな規定は存在し、例えば紙幣について本物か否かの鑑定が困難な場合などは、日本銀行はその交換を拒否することができる。また交換の際、事前の連絡や破れた紙幣をテープでくっつけるなど、協力を求めていることもある。日本銀行以外の銀行などでも損傷したお金の交換（両替）を行っているところもあるため、実際に交換する場合は日本銀行も含め、電話などで確認することをおすすめする。
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