馬の首の付け根あたりにはボコッと隆起した部分があり、ここを鬐甲(キ甲/きこう)と呼ぶ。キ甲は主に背中側の肩甲骨で構成される。
馬は成長するにつれ、キ甲の隆起が目立つようになる。背中側の肩甲骨が伸びることが主な要因で、筋肉の量や位置も関係している。そもそも人と比べて馬などの肩甲骨は近く、向き合っている。このキ甲の隆起が目立つようになることをキ甲が抜けると呼ぶ。馬の骨の成長(化骨)は脚の下の方から始まり、キ甲で終わる。そのため、キ甲が抜けるということは、骨の大部分の成長が終わったことを意味する。つまり、キ甲が抜けているか否かは馬の成長が止まったかを見極める一つの指標になる。キ甲が抜けていればそれだけ大人になったと言え、逆にキ甲が抜けていない場合、それだけ成長の余地があるとも言える。
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