柿は渋柿と甘柿に大別することができ、その違いはタンニンと呼ばれる渋みの元となる成分(化合物)が持つ性質の違いにある。渋柿は一貫して水溶性なのに対し、甘柿は元々は水溶性(水に溶ける)だが収穫の時期になると不溶性(水に溶けない)になる。水溶性の渋柿は食べた時に溶けだすため渋みを味覚として感じ、不溶性の甘柿は感じない。渋柿も渋抜きと呼ばれる処理(干し柿など)を行うことで渋みを感じなくなるが、これはタンニンが水溶性から不溶性に変化するため。ちなみに、柿とは本来(野生)は渋柿で、甘柿はその突然変異であり、人がこれを増やしたと言われている。渋柿は中国から日本に持ち込まれたが、甘柿は日本で生まれたという説もある。ただ、実際のところは定かではない。
0176
コメント